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12016年
2016.10.30 (日) - 11.27 (日)
オープニングレセプション:10.30 (日) 15:00 - 18:00
同時開催:野沢 裕 YUTAKA NOZAWA
something like a walk in the park
2016.10.30 (日) - 11.13 (日)
真部知胤は、初期の活動では部屋全体に対し粘土を層状に押し固めるインスタレーションや、粘土を手の形態に合わせて地層のように重ねる立体作品を発表しています。近年では作品のモチーフとして縁起物や地方土産が頻繁に扱われています。シェルターとして鑑賞者が内部に入ることのできる巨大な福助や、恵比寿様や大黒様、熊の木彫を模して作られた発泡スチロールによる彫刻を発表してきました。またチラシを丸めたもので縄文土器状の籠を制作するなど、一貫して人々の生活に根づいた制作手法や土着的なモチーフに関心を寄せています。
本展覧会では、巻き寿司のひとつである「飾り巻き」を模した巨大な彫刻作品を発表します。巻くことによって生じる現象(模様)とどこを切っても同じような現れる断面を生かし、お花や顔などを作り出す「飾り巻き」を花紙や波板などの別の素材によって制作します。真部は、彫刻史的な文脈(中心へと向けて押す力、表面と内部、行為性の重視)を扱いながら、同時に人間がなぜある種の形態や行為に惹かれてしまうのか、その内面=無意識のあり方を扱おうとしています。古来から続く根源的な深層心理に触れようとする作者の関心は、現在の西暦に1万年を加えることで大きなスケールを感じさせる本展覧会のタイトルである「12016年」にも反映されています(縄文時代の始まりは、今からおおよそ1万3100年前であると言われています)。
真部 知胤(まなべ・ともつぐ)は、1981年香川県生まれ。2009年に多摩美術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。「12016年」KAYOKOYUKI(東京、2016)、「多摩美術大学80周年記念展 彫刻の超克 ー解体と習合」多摩美術大学八王子キャンパス(東京、2015)、「12014年」ゲルオルタナ(東京、2014)、「真部知胤キュレーション -わたしたちのそういう時間」実家JIKKA(東京、2013)、「アートプログラム青梅 ー存在を超えて」青梅市立美術館(東京、2012)、「SLASH/07 ーできるだけ遠くをみろ」nap gallery(東京、2012)など。神奈川県在住。