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Still Life
2024.11.5(火)-12.1(日)
定休日:月・火曜日(11.5を除く)
オープニングレセプション:11.5 (火) 17:00-19:00
『→□←』刊行記念トークイベント:11.23 (土・祝) 16:00- 野沢裕、桑田光平(現代フランス文学、表象文化論研究)、本庄浩剛(グラフィックデザイナー)
ART WEEK TOKYO 2024
11.7 (木) – 10 (日) 10:00 – 18:00
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『→□←』
4,500円(+税) / 全96頁 / 丸背上製本 / 22.1×18.9cm / 発行: oar press(オール・プレス) / 執筆: 桑田光平(東京大学大学院総合文化研究科教授)、リカルド・カセス(写真家)/ デザイン:野沢裕、本庄浩剛 / 造本設計:本庄浩剛 / 翻訳:池澤加那、カジェタノ・リモルテ / ※全文日英併記
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この度KAYOKOYUKIでは、ギャラリーで3度目となる野沢裕の個展「Still Life」を開催いたします。また、写真集『→□←』(発行: oar press)の刊行を記念したトークイベントも行いますので、どうぞこの機会にご参加ください。
野沢は絵画、写真、映像など、複数のメディアを横断的に使用しながら、日常の何気ない風景に少しだけ手を加えることで独特の風景をユーモラスに演出した作品を制作しています。些細な驚きが散りばめられた野沢の作品には、異なる時間や空間や次元が存在し、それらが交錯し重なり合うことで成立しています。野沢が仕掛ける遊びに満ちた展示空間に足を踏み入れたとき、私たちは現実と虚実との間を行ったり来たりすることを余儀なくされ、いつもと少しだけ違う世界に迷い込むことになるでしょう。
本展覧会を構成するペインティングと写真とが一組となった連作『CANVAS canvas』には、繰り返しキャンバスが登場し重要な役割を果たしています。キャンバスというのは言うまでもなく絵画の支持体のことですが、野沢の作品においては支持体であると同時にモチーフにもなっているのです。『CANVAS canvas』で野沢はキャンバスをモチーフと捉え、ペインティングと写真とで2種類の「静物画」を制作しています。壁に掛けられた(あるいは床に置かれた)白いキャンバスが描かれたペインティングは、まさにその画面内に存在するキャンバスそれ自体であり、さらにそのペインティングは白いキャンバスと同じ場所に再び移され、写真による「静物画」のモチーフとなっています。描かれた/撮られた場所はキャンバスという静物を媒介として異なる時間や空間を行き来することになり、鑑賞者は作品とともに交錯する時間と空間をさまようこととなるのです。
本展覧会のタイトル「Still Life」は『CANVAS canvas』から想起されています。油絵から出発した野沢は「自分にとってペインティングはやっぱり特別なもの」だと言います。その支持体であるキャンバスを要素の中心に据えて彼独特のやり方で再構築された「静物画/Still Life」には、野沢の制作の原点が垣間見られるのかもしれません。
1983年静岡県生まれ、同県在住。東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻卒業。東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。2014 年IED デザイン大学マドリード校にて MFA(写真)取得。
主な展覧会に、「Condo London 2024」Sadie Coles HQ(ロンドン、2024)、個展「山脈」void+(東京、2023)、「交錯するもうひとつの場」東京藝術大学大学美術館(東京、2020)、個展「L and Landscape」TMMTアートプロジェクツ(東京、2019)、個展「≠」KAYOKOYUKI(東京、2017)、個展「L」UTRECHT(東京、2015)、個展「→■←」Intercambiador ACART(マドリード、スペイン、2014)、「“Triunfo y poesía...” International Exhibition of experimental Video」Galería Santa fe- La Decanatura(コロンビア、2014)、「むすびじゅつ」静岡県立美術館(静岡、2013)など。